Technical Partner ASTON MARTIN RACING

FIA WEC

2013年FIA WEC

富士スピードウェイでアストンマーティン・レーシングがダブル優勝

10月18~20日に開催された富士6時間耐久レースで、大里研究所がテクニカルパートナーであるアストンマーティン・レーシングは、予選で97号車がクラストップの記録をたたき出し、決勝は悪天候のため計16周のレースで終了となったがGTEクラスでダブル優勝を果たした。

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97号車とドライバーのダレン・ターナー

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優勝した97号車のドライバー、ステファン・ミュッケ(左)、ダレン・ターナー(中央)、フレデリック・マコウィッキ(右)

アストンは創立100周年を記念して、V8バンテージというマシン4台と総勢80名以上のチームで参戦し、テクニカルパートナーである大里研究所からも理事長 林をはじめ10名が富士に集結した。
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V8バンテージ
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理事長 林の家族と大里研究所メンバー
今回のレースは、FIA WEC(世界耐久選手権)の第6戦目であり、
世界文化遺産に登録された富士山を臨む富士スピードウェイで、3日間に渡り開催された。
FIA 世界耐久選手権(通称WEC)とは、ル・マン24時間レースを含む全8戦で行われる、世界最高峰の耐久レースシリーズ。
2012年より20年ぶりに復活しており、今年は2シーズン目となる。
車両規定やドライバーの実績などによって、4クラスに分けられており、世界各国の自動車メーカーや名門チームやトップアマチュアが一斉に競い合い、熱いバトルを繰り広げる。
アストンはGTE(市販車をベースにレース用に改造した車)の世界一決定戦ともいわれるLMGTE Pro(プロ)クラスに97・99号車、LMGTE Am(アマチュア)クラスに96・95号車が参戦した。
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WECの旗
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コースの後ろに富士がそびえ立つ

予選日の19日、今年の初冠雪となった美しい富士山が出迎えてくれた。
予選前に、プロのドライバーが運転するアストンの車輌の助手席に乗りサーキットを体験するイベントや,パドック(ピット裏)やアストンのピット(マシンの整備等を行う場所)内で大里研究所理事長 林とメディアによるドライバーへのインタビューが行われ、
その後、多くのチームが最終的なマシンの調整やタイムアタックのシミュレーションを行うフリー走行や、観客がピットレーンに降り、ドライバーやマシンを間近で見られるピットウォークなども行われた。
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雪に覆われた見事な富士山
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アストンへ乗車しサーキットを体験
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ピットにてドライバーと理事長 林
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イミュナージュを食べるD.ターナー
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ピット内のアストンロゴ
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白を基調とした明るく高級感のある
アストンのピット
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ドライバーへのインタビュー
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インタビューを受ける95号車ドライバー
ブルーノ・セナ
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ピットの棚に並ぶヘルメット
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ピットでは整備作業が進む
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アストンのピット前にはサインを求める
多くのファンで長蛇の列ができた
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笑顔でサインに応じるドライバー達
そして、午後1時20分よりGTEクラスの予選がスタート。
予選では、25分間で2人のドライバーがタイムアタックを行い、記録されたベストタイムの平均により決勝のスターティング・グリッドが決まる。
アストンの97号車のフレデリック・マコウィッキはスーパーアタックを見せ、交代したステファン・ミュッケも好タイムを記録した。結果、97号車は1'39"114のタイムでProクラスの予選トップに立ち、アストン99号車が2位(1'39"591)となった。また、Amクラスでも注目のブルーノ・セナが乗る95号車が1位(1'40"649)、96号車が3位(1'40"824)についた。
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マシンに乗車するドライバー
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予選での97号車
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ピットで見守るアストンチームの様子が
モニターに流れる
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95号車





20日の決勝は、朝から悪天候となり時折激しい雨に見舞われた。
朝には、ピットウォークやデモランの他、全マシンがグリッド(スタートの位置)に隊列した状態のコースを歩けるグリッドウォークが行なわれた後、コンディションを整えるためのウォームアップ走行が開始されるが、雨のためにスピンやコースアウトによりクラッシュし、修復のためピットスタートとなるマシンが出た。
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雨の中でのピットウォーク
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グリッドへ出るため一列にならぶ
マシンの後ろ姿
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グリットウォークでビバンダムと
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華やかな浴衣姿のグリットガール
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調整作業やドライバーを
間近で見られる
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グリッドにたくさんのマシンが並び
圧巻

そして、セーフティーカースタートの形で、午前11時、ついに決勝がスタート。
しかし、スタート後に雨が強くなり、すぐに赤旗が振られ、レースカーでは水の溜まったサーキットでのレース続行は危険と判断され、安全確保のためにレースは中断される。
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信号が青になり決勝がスタート
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雨の中を一斉に走るマシン
雨が弱まるのを待ち、ようやくレースが再開されたのは午後1時半。再びセーフティーカーランでスタートしたが、次第に雨が強くなり、16周目に再び赤旗が提示される。各車はメインストレートに一列で並び、再開を待つ形となった。
雨の中、長時間に渡り再開を待ちわびる観客に、各ドライバーからのファンを気遣う映像がモニターに流れた。
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コース上に一列に並んで待機する
マシン
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インタビューを受ける
F.マコウィッキ

そして、午後3時35分にレース開始のアナウンスが流れ全車がエンジンの暖気を始め、スタート前の緊張感が走り、レースは再開。本来、セーフティーカーランは最低10分続けられ、状況が悪くならなければセーフティーカーがピットインして実質のレースがスタートする予定だったが、すぐに赤旗が提示され、ここでレース終了となった。
結果、Proクラスでは、アストン97号車が優勝、Amクラスでは、アストンの95号車が優勝を果たした
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Proクラス表彰式
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Amクラス表彰式
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ピットもお祝いムード
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トロフィーとイミュナージュ

WECの各レースの決勝順位によって与えられるポイントによって、シリーズチャンピオンが決まる。
アストンは今回のレースにより、シリーズチャンピオンへの望みをつないだ。
WECは残り2戦で、次回は11月8日~9日に上海で、最終戦は11月30日にバーレーンで行われる。
上海戦はProクラスに富士戦同様6台がエントリーしている。
残りのレースも目が離せない。

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