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FPPの放射線防御効果に関する研究放射線防御効果

パパイヤ発酵食品(FPP)の放射線防御効果に関する研究で、
興味ある結果が得られたのでその一部を報告します。
 

ヒトの包皮線維芽細胞に異なる線量の放射線を照射した直後にパパイヤ発酵食品(FPP)を加える実験で、細胞生存 / 増殖において顕著な防護効果を持つことが示唆されました(下図)。

FPP and radiation.jpg

実験方法はウェルプレートにヒトの包皮線維芽細胞を播種し、一晩培養後、吸着した細胞およびプレートに、ガ ンマ セル220(MDS Nordion 社製、Excel、カナダ)を用い、0, 6, 12, 18Gy の4つの線量で放射線照射した直後に10, 50, 100 μg / ml の濃度のFPPを各ウェルに加えて細胞の生存率を測定しました(CellTiter 96® Aqueous Non-Radioactive Cell Proliferation Assay)。 その結果、図に示すように、細胞生存率は放射線量が増えると急激に低下しますが、FPP濃度依存でその低下が顕著に抑制されることが確認されました。

このことから、放射線によるダメージを受けた細胞が、FPPによって回復、または修復できることがわかります。

今後、放射線による損傷から細胞を保護するFPPのメカニズムを詳しく調べるために、細胞生存 / 増殖に加え、細胞のアポトーシス、DNA損傷、突然変異についてin vitro およびin vivo の両面からの更なる研究を計画しています。

DNA損傷および突然変異生成は、放射線の発がん作用を見るための、重要な指標です。

  • 2012.09.12
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