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2024/04/11お知らせ研究論文・研究成果

Healthy Agingを目指して
FPPが『テロメアを伸長するための組成物』として
日本国特許取得

2024年3月6日、FPP(Fermented Papaya Preparation:パパイヤ発酵食品)が日本国特許庁に『テロメアを伸長するための組成物』として登録されました(特許第7449588号)。
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テロメアに働きかけるFPP

■FPPのテロメア伸長効果

新たに取得した特許は、イタリア国立衛生研究所(ISS)の腫瘍学分子医学部門ステファノ・ファイス教授らによる、FPPのテロメラーゼ(テロメア伸長を担う酵素)の活性化およびテロメア伸長に加えて、レドックスバランス調整作用の研究結果に基づくものです(1)。

10ヶ月間にわたる本研究は、マウス(C57BL/6J)にFPPを飲料水に混ぜるまたは水のみ(コントロール)を与えるグループに分け、テロメラーゼ活性、血漿中の抗酸化物質(グルタチオン、SOD-1)と活性酸素種(ROS)に加えて、骨髄・卵巣から採取した細胞のテロメアへの効果を検証しました。

生後6週齢からFPPを飲料水に混ぜて与えた若齢マウス(ヒト年齢換算: 13-41歳)は、コントロールに比べ骨髄細胞および卵巣胚細胞では、それぞれテロメアが伸長しており(+300%, +174%)、それに伴いテロメラーゼも活性化しました(+58%)。また、生後51週齢よりFPPを摂取した高齢マウス(ヒト年齢換算: 41-63歳)の各細胞では、それぞれ+101%と+19%のテロメア伸長および+34%のテロメラーゼの活性化を認めました。若齢・高齢の両グループにおいて、抗酸化作用をもつグルタチオンおよびSOD-1が増加し、ROSは減少しました。これらの結果から、FPPはレドックスバランスを調整しテロメラーゼの活性化とテロメアの伸長に作用し、細胞老化を緩やかにする働きが示されました。
論文の詳細:https://www.ori-japan.com/research/bodyregion/body/fpp-7.html

■FPP×メラノーマ増殖抑制効果

テロメアを伸長する酵素「テロメラーゼ」は、がん細胞においても活性化が知られているため、安全性が懸念されています。しかしFPPは、腫瘍増殖に対する抑制効果を併せ持つことが同教授らにより証明されています(2)。FPPは、細胞老化により発症率が高くなるがんなどの疾病リスクを低減し、より健やかな細胞を長く維持する可能性が考えられます。

■FPP×ヒトのテロメア

2022年に報告されたイタリア・ミラノ大学との共同研究では、FPPによる白血球のテロメラーゼの活性化および高齢者のテロメア維持・伸長が明らかになりました(被験者107名, 44-74歳)。また、テロメアの長さや安定性の維持に働くTERT遺伝子とWrap53遺伝子およびDNA損傷の修復に働くhOGG1遺伝子の発現量が増加しました(3)。これらの結果から、FPPは、ヒト細胞の寿命延伸および老化制御の働きが期待されます。

Note: テロメアとテロメラーゼ

ヒトの身体は、数十兆個の細胞から出来ており、これらの細胞が分裂し新しい細胞を作ることで生命を維持しています。染色体の末端を保護し安定性を保つ働きをするテロメアは、細胞が分裂するたびに短くなり、ある一定の長さになると染色体が不安定になるため、細胞分裂が止まります。この状態を細胞老化と言い、新たな細胞はできなくなります。そのため、テロメアの長さは、細胞の分裂回数、つまり細胞の寿命を決める「命の回数券」と呼ばれています。また、テロメラーゼという酵素が働くことで、テロメアが伸長することから、テロメアとテロメラーゼの働きの適切な維持は、健康な細胞の寿命延伸につながります。

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テロメアと細胞分裂によるテロメア短縮

■文献
1)Logozzi M, Raimo R. D., Fais S., et al: Beneficial Effects of Fermented Papaya Preparation (FPP) Supplementation on Redox Balance and Aging in a Mouse Model. Antioxidants 9, 144(2020) ;
2)Logozzi M., Mizzoni D., Fais S., et al: Oral Administration of FPP Controls the Growth of a Murine Melanoma through the In Vivo Induction of a Natural Antioxidant Response. Cancers 2019, 11, 118. @Press記事: https://www.atpress.ne.jp/news/226816
3)Marotta F., Zerbinati N., Osato M., et al: Effectiveness of a Fermented Functional Food on Telomere Dynamics and miRNAs in Middle-Aged/Elderly Healthy Individuals: A 2-Year Randomized, Double-Blind, Controlled Clinical Trial. J Biol Regul Homeost Agents. Oct. 2022;36(5):1311-1319. @Press記事: https://www.atpress.ne.jp/news/345419