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お知らせ

2022/04/05お知らせ研究論文・研究成果

電磁波過敏症の治療や認知症の発症予防にさらなる朗報!
FPPが「電磁波過敏症を治療するための医薬組成物」 として
米国に続き日本国特許を取得

2022年217日、FPP (Fermented Papaya Preparation:パパイヤ発酵食品)が、「電磁波過敏症を治療するための医薬組成物」として日本国特許庁に特許登録(特許第7026387号)されました。

■電磁波過敏症及び認知症予防に対するFPPの機能性

本特許は、フランス、パリ大学のドミニク・ベルポン教授(Prof. Dominique Belpomme)による「電磁波過敏症」を自己申告している患者を対象にしたFPPの臨床研究1)に基づくものです。本研究では、全体の5060%のケースで臨床的改善が得られ、そのうち2035%は、主に短期記憶の喪失、集中力や注意力の低下といった認知的症状、不眠症や疲労などの軽減に大幅な改善を示し、血液検査において酸化ストレスマーカーである血漿中マロンジアルデヒドの低下や、抗酸化酵素である赤血球中グルタチオン・ペルオキシダーゼ活性の増加、超音波脳内脈断層撮影(UCTS)による側頭葉における脈動指数(PI)の測定からも脳血流量の有意な正常化が確認されました。

これらの結果から、問診による臨床的改善が科学的データにより客観的に裏付けられ、電磁波過敏症に対するFPP摂取の有効性が実証されました。また、本研究により、認知機能障害発症の一因となる脳内の血液量低下も回復する結果が得られたことから、電磁波過敏症だけではなく認知症予防への可能性も期待されています。

1)Irigaray, P., Catherine, G., Carine, H., Pierre, M., & Dominique, B. (2018). Beneficial effects of a Fermented Papaya Preparation for the treatment of electrohypersensitivity self-reporting patients: Results of a phase I-II clinical trial with special reference to cerebral pulsation measurement and oxidative stress analysis. Functional Foods in Health and Disease, 8(2), 122-144.

昨年202154日には、「電磁波過敏症の治療法」として米国特許商標庁に特許登録(特許番号US10,993,980 B2)されており、このたび日本においても特許登録されました。

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大里研究所では昨年米国での特許登録後、電磁波過敏症に関する多数の問い合わせを頂いています。

国内でもこれからさらに増えるであろう電磁波過敏症や化学物質過敏症などの環境因子に起因する"環境病"の治療法確立の一助になればと願い、FPPの臨床的改善のメカニズム解明を進めるとともに、高齢化社会における認知症予防に向けた研究に一層注力していきたいと考えております。

論文の詳細はこちら:https://www.ori-japan.com/research/bodyregion/cat12/post-2.html
米国特許登録についてはこちら:https://www.ori-japan.com/news/results/-fpp-3.html

■電磁波過敏症について

電磁波過敏症とは、身の回りにある微弱な電磁波を浴びることにより身体が過敏に反応して、頭痛、耳鳴り、疲労、集中力の低下、不眠などの不調を生じる症状をいいます。その症状は個人により異なるうえ、重症度には幅があり、影響を受ける方の中には日常生活に支障をきたす方もいます。

電磁波過敏症の症状と電磁界暴露との因果関係は、現時点では科学的に立証することが難しく、特定の物質で対応する従来の医学的なアプローチのみでは限界があります。一方で、症状は確かに存在しており、また、電磁波過敏症を自己申告している患者の多くに酸化ストレス、炎症、自己免疫応答が認められることから、複合的な症状に苦しむ方のためにも診断・治療法の確立が必要とされています。

スウェーデンなどの欧米諸国では、電磁波は人体に影響があるものと認識され、日本よりも厳しい安全基準や規制が設けられています。私たち現代人は、スマートフォン、パソコン、Wi-Fi、電子レンジや洗濯機などの電化製品といった様々な電磁波を発する機器に囲まれ生活をしています。特にこの数年はコロナ禍においてライフスタイルが変化し、テレワークによる在宅勤務やオンライン授業などに加え、外出自粛の長期化に伴い動画鑑賞やオンラインゲームの利用など様々な場面でスマートフォンやパソコンを利用する時間が増加し、電磁波過敏症など健康障害の顕在化が懸念されています。